血液検査
腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカーは、がん(悪性腫瘍)の種類によって特徴的に作られるたんぱく質などの物質です。腫瘍マーカーの結果が高値であるからといって、がんの有無やがんがどの場所にあるかは判断できません。また、必ずしも、がんで高くなるわけではなく、がん以外の病気でも高値となる場合があります。あくまでがんの診断のひとつの判断材料で、X線検査、超音波検査、細胞診など他の検査と合わせて総合的に診断されます。精密検査のご案内があった場合は、病院を受診してください。
- PSA
- 前立腺がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
前立腺肥大や前立腺炎などでも高値となる場合があります。【基準値:4.000以下】
- CEA
- 消化器系を中心とした広範ながんの腫瘍マーカーとして用いられます。
大腸がん、胃がん、肺がん、膵臓がんなどで高値となることがあります。その他、肝硬変、慢性肝炎、喫煙等で高値となる場合があります。【基準値:5.0以下】
- AFP
- 主に肝細胞がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
その他、肝硬変、肝炎、先天性胆道閉鎖症、妊娠後期でも高値となる場合があります。【基準値:10.0以下】
- PIVKA-Ⅱ
- 主に肝細胞がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
慢性肝炎、肝硬変で高値となることがあります。また、ワーファリンを内服されている方でも高値となる場合があります。【基準値:40未満】
- CA19-9
- 消化器系の腫瘍マーカーとして用いられます。
特に、膵臓がん、胆道がんで高値となります。胃がん、大腸がん、肝臓がんなどでも高値となることがあります。【基準値:37.0以下】
- CA125
- 主に卵巣がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
子宮体がん、膵臓がん、肝細胞がん、乳がん、胃がん、肺がん、良性の婦人科疾患でも高値となることがあります。【基準値:35.0以下】
- シフラ
- 主に肺がん(扁平上皮がん、腺がん)の腫瘍マーカーとして用いられます。子宮頸がん、食道がんで高値となることがあります。
【基準値:3.5以下】
- ProGRP
- 肺がんで高値となることがあります。
その他、腎不全、胸膜炎、間質性肺炎でも高値となる場合があります。【基準値:81.0未満】
- エラスターゼ1
- 膵臓がんの腫瘍マーカーとして用いられます。
膵臓がんだけでなく、急性・慢性膵炎でも高値となることがあります。【基準値:300以下】