胃部X線検査(胃がん検診)
胃がんの発見の糸口とすることが主な目的です。造影剤(バリウム)を飲み、上腹部にX線を照射して、胃や十二指腸を調べます。がんの他に潰瘍、炎症、ポリープ、憩室などが見つかることがあります。再検査・精密検査のご案内があった場合、消化器科を受診してください。
消化器疾患で治療中・定期検査中の方は、主治医とご相談されることをお勧めします。
主な所見
- ポリープ
- 粘膜上皮に正常上皮以外の成分が発生することによって起こる隆起性病変です。
- 憩 室
- 消化管の弱いところが、内側からの圧によって外側に突出し袋を形成したものです。
- 静脈瘤
- 粘膜を流れる静脈が太くなり、瘤(こぶ)のように膨れた状態です。静脈瘤の原因の大部分は、肝硬変です。
- 潰 瘍
- 胃・十二指腸の粘膜が欠損した病変です。食道潰瘍の主な原因は胃酸逆流による食道炎に伴うものです。また、胃潰瘍の主な原因はピロリ菌感染、薬の服用などです。
- 潰瘍瘢痕
- 胃・十二指腸潰瘍の治ったあとを瘢痕といいます。
- 腫 瘍
- 細胞が過剰に増殖することによってできる腫瘤などの病変です。良性と悪性(がん)があります。
- 粘膜下腫瘍
- 腫瘍が粘膜の下に発生し、粘膜が内腔に隆起している病変です。
- 胃 炎
- 胃の粘膜の炎症です。主な原因は、ピロリ菌感染、飲酒、喫煙、ストレス、薬の服用などです。
- 食道炎
- 食道粘膜の炎症です。胃液の逆流、カンジダなどの感染や過度の飲酒で起こる病変です。
- 食道アカラシア
- 食道から胃にかけての神経の変性による筋肉機能障害により、摂取した食物が、食道内に貯留してしまう状態です。
- パレット食道
- 食道の粘膜は、通常は扁平上皮という粘膜で覆われていますが、胃の粘膜の円柱上皮に置き換えられている状態です。
- 食道裂孔ヘルニア
- 横隔膜の食道が通る穴(食道裂孔)から、胃の一部が食道の方(上の方)に飛び出してしまう状態です。加齢や生活習慣などが原因です。
- 十二指腸炎
- 十二指腸の粘膜がただれて傷ついた状態です。
- 切除胃
- 胃の手術を行い、胃の一部を切除した状態です。
- 内臓逆位
- 内臓の配置が、左右反対になっている状態です。先天的なものです。
- 残渣多量
- 胃の中に未消化の食べ物が残っている状態です。
- 壁外圧排
- 胃の周囲の臓器や腹腔内の腫瘤によって、胃が外から押されて変形している状態です。